【ティール組織ビデオシリーズ①】あなたにとってセルフマネジメントはどんな意味を持つ?(4.1.1)

ホームズビーでは2018年冬より育児中のお母さんによるボランティアを受け入れ始めています。それはママボランというプロジェクトでパーソルグループが育休中の不安を自身に変える、ボランティアを通じたキャリア支援プログラムだそうで、非常にコンセプトがいいなあと思い、ホームズビーでもお手伝いをしていただくことになりました。

ママボランについて→ https://www.mamavolun.jp/

今回ご協力いただいた永塚さんにはせっかくなのでティール組織のフレデリックラルーさんがギフトエコノミーで配信しているビデオシリーズの日本語化をボランティアでやっていただこうと思っています。この素敵なムーブメントを日本でも広がるように協力していだきつつ、永塚さんにとっても何か気づきがあればうれしいです。

ラルーさんのプロジェクトについて → https://thejourney.reinventingorganizations.com/

今後もいくつかのコンテンツの日本語化を協力していただくのでお楽しみに。

4.1.1 「あなたにとってセルフマネジメントはどんな意味を持つ?」

元のビデオ https://thejourney.reinventingorganizations.com/411.html

・セルフマネジメントとは、組織運営していく上でより良い形だと考えている人が多い。個人の裁量範囲を広げることで、より速やかに実行でき、それぞれがより高いモチベーションを持って行動できる。このように、セルフマネジメントというと権限移譲という視点でとらえている人が多いように思う。

・その見方が間違っているとは思わないが、ここでは別の視点でセルフマネジメントについて紹介し、皆さんとそれについて共感できればと思う。

・セルフマネジメントとは、私にとってはよりよい組織運営の形態ではなく、組織を運営したいと思える唯一の組織運営の形態である。

・強いヒエラルキーの根幹とは、上位の者が下位の者を抑える力を持つ(power over)という事。

・もし私があなたの上司なら、私はあなたやあなたの人生を支配する権限を持つ。私があなたの考えの良し悪しを決め、それを実行するか否かを決める。私はあなたの給料を上げたり昇進させたりする事もできるし、あなたがやりたいプロジェクトをやめさせることも、あなたを首にすることもできる。

・一方でセルフマネジメントの根幹は、だれも自分以外の人を支配する権利を持たないという事だ。そこにはもはやゼロサムゲームのように支配する側とされる側(私がより強い権限を持てばあなたの権限が弱くなるような)という関係はなく、あなたがより強い力をもてば、私もより強い力を持つという事である。あなたが強い力を持って組織に関わる事が、反対に私にもより強い力を持つ機会を与える事になる。

・新しいセルフマネジメントの側面とは、抑える力(power over)からつながる力(power with)への変化である。

・個人的にはもう二度と、誰かに支配される組織には属したくない。このセルフマネジメントの新たな側面を発見してからはそう思うようになった。そしてそれは、私にとってとても衝撃的な発見だった。そして同時に、誰かを抑えなければならないようなポジションに就くことも嫌だと思っている。そこには何か醜くて不自然な関係性が出来上がってしまう。

・人類の歴史全体を振り返ってみると、そのうちの95~98%はヒエラルキーの存在しない小さな集団をなして生きていた。年長者や知識のある人に頼ることはあっても、そこにヒエラルキーは存在しなかった。

・ヒエラルキー構造ができてきたのはほんのここ2000~3000年くらいでしかない。ヒエラルキー構造というのは私達人間にとって非常に不自然である。心の奥底では、それを望んでいないし、居心地のよいものではない。

・もし私がある組織の中でヒエラルキー的に上位にいるとしたら、私はあなたを抑える権限を持つ。ヒエラルキー構造の中では、なんとなく人を見下したり、なんとなく自分の方が賢い、自分の方がずっとよく働いてきたし、遺伝子的に優れているなどと感じる。

・多くの組織にはヒエラルキーがあり、そういった組織ではステータスの象徴がある。上位にいるものと下位にいるものでは適用されるルールが異なる。例えば、オフィスでコーナーの大きな机を占有していたり、いい車を持っていたりする。それらは、私達にその人がより上位の人であると感じさせる。それこそがこの不自然なヒエラルキー構造を支えている。

・あなたが不思議に思ったことがあるかどうかわからないが、私はよく一般的な給与体系について疑問を感じる。私たちは年長者や組織の上位者ほど高い給与を貰うことは当然と思っている。しかもその差は決して小さくない。時には5倍、10倍、20倍、あるいは400倍。ある人は組織にとって重要で、ある人は重要ではなく置き換えが可能であるということを正当化させてしまう。

・上位の者はは下位の者に多くの給与を支払って、退屈な繰り返し作業をさせる。工場でただひたすら組み立て作業をするような、何百回も同じ動作を繰り返すだけの恐ろしく退屈でつまらない仕事を。そんな仕事をしている人に対しては、CEO以上の給与が支払われるべきだと私は思う。たとえ2倍の給与を貰ったとしてもそんな仕事をしたいと思うCEOがいるだろうか。誰一人いないだろう。

・一番面白くて一番満足感のある仕事ほど給与が安く、一番退屈なルーティンワークほど給与が高くあるべきだ。私はその方が論理的だと思う。

・もちろん、もっと素晴らしいのはみんそれぞれに必要に応じた給与が支払われることだ。どんな職業についていようとも、もしあなたが、子供が4人もいる、あるいは年老いた母親を介護しながら働いているとすれば、あなたは私よりもっと高い給与が必要だろう。給与はヒエラルキーに依存していてはいけないはずだ。今の常識からすれば、これは突飛な考え方に聞こえるだろうが、いつの日かそういう給与体系が実現する日がくるだろう。

・セルフマネジメントへと移行し始めている会社はあるものの、現段階では、給与体系は従来の階級に依存する形になっている。

・セルフマネジメントは良心や誠実さから成り立っているという新しい視点について紹介したい。それは私自身が組織運営したいと思う唯一の方法であり、そういった組織に属し働きたいと思うものだ。

・3つ目の論点は、セルフマネジメントとは最も自然な組織運営の方法であるという事。

・ヒエラルキーが生じてきたのは、人類の歴史の中でほんのわずかな期間だけである。多くの人が、ヒエラルキーはいつも存在していたし、セルフマネジメントがあってもそこにはやはりヒエラルキーが存在しているというが、そんなことはない。ヒエラルキーなどない組織の方がより自然で人類史上もっとずっと昔からある組織なのだ。

・それについて過去に詳しく書いたことがあるので、それを読んでみることにする。

・セルフマネジメントという機能は、驚くべき新しい発見でもなんでもなく、生き物や生態系が生まれ持って兼ね備えているものである。私たちの脳や体、すべての生態系がヒエラルキーなどないセルフマネジメントに基づいて機能している。重要なのは、いかにして従来から自然が兼ね備えるセルフマネジメントを我々人類の組織に対して再適用していくのかということだ。

・私はこのトピックが色々と考えるきっかけになればと思う。もちろんセルフマネジメントが組織運営のより良い方法と捉えて取り組むことは素晴らしいことだと思う。人々のモチベーションを向上させ、より良い意思決定を可能にすることで信頼を深めることはより良い組織へと繋がるだろう。

・ここでは、セルフマネジメントの別の見方を紹介した。そして、真のセルフマネジメントが成立している組織こそ、私が唯一属したいと思う組織の形である。それは私達人類やすべての生態系がごく自然に機能している仕組みそのものである。

 

翻訳 永塚 監修 嘉村

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